東京都足立区都市部における住民主体の保健活動

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足立区足立保健所保健婦 佐々木

主な取り組み

1.地域の状況の把握
○保健婦が日頃の仕事を通して状況を把握(健康診断・相談・健康教育・家庭訪問・健康教室など)
 例えば、

  • 乳幼児健康診査・育児相談では、親の育児力の低下や育児不安などが見られる
  • 地区活動・家庭訪問(訪問指導事業)・健康教育では、脳卒中後遺症、難病、痴呆などが 
      原因で家に閉じこもりがち、寝たきりになってしまいがちな光景が見られる

    2.住民の交流の場の創出
    ○住民が自ら健康づくり活動を実践することで、人と人との関係性が回復し、地域全体が活性化してゆくことを目指して活動開始

  • 活動のスローガン
    ★地域住民の交流をつくろう!
    ★その生き生きとした交流の輪を地域いっぱいに広げよう!
    ○5つの実行計画
     1グループづくり
     2「健康ひろば」「母と子の交流の場」づくり
     3「健康だより」の発行
     4「地域で健康づくりを一緒に考えすすめる会」の発足
     5グループ活動室の常設

    交流の場の拡大

    ★住民グループの誕生
      例えば、

    すずかけの会・・・

      中途障害者に視点を据えた「寝たきり予防教室」を開催。
      それを機に交流会が発足。このグループの目的は、脳卒中後遺症、難病(パーキンソン病、悪性関節リュウマチなど特殊疾病)、痴呆などが原因で家に閉じこもりがちな人々を外に連れ出し、他の人と交わる機会(具体的には、グループワーク(主におしゃべり)、レクリエーション(風船バレー・玉入れ・唱歌・クイズなど)をもつことである。

    マーチ、ファミリア、すももの会・・・

      毎月母親学級の参加者が出産後同窓会を開いている。このグループの目的は、
      1.乳幼児がいることで、制限される外出の機会を増やし、子育てを楽しむようにすること
      2.子育てについての知識を得たり、また悩みを相談し、育児の力をつけるなどである。

    むすびの会・・・

      在宅で痴呆性老人の介護をしている家族の中から「近くに同じ境遇の人がいたら是非話をしてみたい」との声があった。
      たまたま近くに5〜6軒集まっていたこともあり、交流の場を持つことになり、メンバーが自宅を会場にして始まる。このグループの目的は、
      1.介護の大変さを語り合うことで、介護者のストレスを解消すること
      2.介護に必要な知識または、介護者の健康管理に必要な知識を共有することなどである。

    ★グループ間の交流

    職員と住民による健康づくりイベント企画

    住民グループが、楽しそうに自主的に活動する光景を見て、職員も触発され、グループと職員が一緒になって、健康づくりを楽しむイベントを企画する(運営は、各グループの代表者と職員からなる「世話人会」)。

    まつりの世話人会が各グループ間の交流を促進

    14の住民グループと区職員が加わった「まつりの世話人会」が運営する、まつりの準備会では、各グループが活動の目標や活動内容を、毎回紹介しあう。会を重ねるごとに、各グループだけの動きから、職員を介してのグループ同士の動きがでてくる。そして、ついには、職員なしのグループ間の交流へと変化する。(他のグループと一緒に準備したい、他のグループの力を借りたいなどお互いのグループが協力しあう)

    人、人、人、まつりはおおにぎわい〜地域ぐるみの熱気あふれる交流の1日〜
     
    平成3年11月18日、第1回はつらつどんどんまつりを中央本町保健相談所において開催。このはじめての催しで、健康づくりグループ(日々の保健活動から誕生)の数年間にわたる活動を発表するとともに、地域住民の交流の輪が広がる。当日の参加者は300名を越える。

    ★地域ぐるみの交流

    住民グループ「はつらつ会」の誕生
    第1回「はつらつどんどんまつり」をきっかけに、14のグループが組織する住民団体「はつらつ会」が誕生。「はつらつ会」は、地域ぐるみで健康づくりを一緒に考える会で、総勢198名、中央本町保健相談所の公衆衛生活動をすすめる活動母体となる。

    「はつらつ会」が企画・運営する「はつらつ健康大学」を実施
    「はつらつ会」では、病気にならないために勉強したいとか、子どもの発達について学びたいという意見が出されたのを受けて、「はつらつ健康大学」を実施。講座の内容は、「飲料水」「食生活」「運動」「歯周病」「こころの健康」「寝たきり予防のリハビリテーション」「老人性痴呆」「健康な地域づくり」を8回シリーズで行う。受講希望者は定員の3倍の120人にも達する。住民グループが全講座を企画し、各グループの活動と関連した講座を運営。その結果、受講生は延べ500名を越えて健康学習のネットワークが広がる。

    住民同士の連帯から新たに「健康学習グループ」が誕生
    学ぶことに対する住民の意欲の高まりと、住民同士の連帯意識の高まりから、新たに「健康学習グループ」が誕生。このグループは、足立区特有の健康問題を調査研究し、その解決方法をみんなで考えて提言したり、自ら解決することをめざしている。

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